36.傘はり浪人のオジサン-4(の続き)(20240627)
「35.傘はり浪人のオジサン-4(20240621)」の続きです.三次元表示が一応完成したのでアップしておきます.全体の1/6ですが.
| 左の図中(図をクリックしてください.アニメが表示されます.また,別タブで開いていただくと大きな図が表示されます.
ブライトグリーンで表示される部分は視点位置から見て表の面,ティール(暗いグリーン)で表示される部分は裏の面です.コアの部分は暗いグレーで表示されています.折りたたまれていく様子がよくわかるかも.手前に見える面は何もしていません.
|
---|
|
ついでに「35.傘はり浪人のオジサン-4(20240621)」のアニメを改訂しておきました.今回三次元表示している部分を線画で表示しています.
35.傘はり浪人のオジサン-4(20240621→20240715)
「33.B-rollのシミュレーション(20240329)」の最後に書いたStarshadeの折りたたみシミュレーションをやってみたので報告しますね.三次元表示などは少しお待ちください.現在工事中です.線は入れていません.型紙の節点のみの表示です.
<20240715>計算をもっと進めて,ほぼ折りたたんだ状態まで頑張りました.下の図を入れ替えています.
| 左の図中(図をクリックしてください.アニメが表示されます.また,別タブで開いていただくと大きな図が表示されます.四角のシンボルは節点を表し,中の数字は節点の番号です)の8,15,28,41,54,67の節点に中心節点1に向かう強制変位(青い矢印線で表示)を与えたときのシミュレーションです.節点1のまわりの六角形はコアを表しています.
まずは型紙から節点の座標値の取得.かなり面倒で,全節点の座標値など面倒でやってられないので,1/6部分のみ以前から使っている描画ソフトが点の座標値を0.1mm単位で表示してくれることを思い出し,1から21までの座標を取得.
残りの部分は,取得した座標を節点1まわりに60度ずつ回転した座標として取得.重複する点については平均値として計算.Excel嫌いの私がなんとExcelを使った.トホホ.
計算は以前から使っている自作の非線形有限要素法コードを使って実行.拘束条件を探りながら,最終的には前述のように8,15,28,41,54,67の節点に中心節点1に向かう強制変位を与えた.計算は安定,同時に計算しているひずみエネルギも小さいので剛体折であることがわかった.
とはいえ,描画ソフトが点の座標値を0.1mm単位で取得してくれても,誤差の少ない座標値を取得するために型紙を拡大しているため,線も太くなるので誤差が入る.その他いろいろな誤差要因が考えられますね.もう少しがんばってみようかなぁ.
|
---|
|
34.外付けファン起動(20240330)
昨年の暮れあたりから愛用のPanasonic CF-T8が常に「ファンエラー!」を起こすようになってきた.冬場は室温が低いのでPC内の温度も思ったほど上がらず,せいぜい摂氏十数度.だましだまし使っていた.
しかし,今日久しぶりに起動したら相変わらずの「ファンエラー!」で,「21.傘はり浪人のオジサン奮戦記」に書いたような内臓ファンのキュンキュン音もなし.ということは,内臓ファンが完全に死んでいる.しばらくすると21.に書いた外付けファンが起動.起動時の排気口温度は摂氏35度.現在,排気口温度は摂氏31度から32度を維持している.内臓ファンのキュンキュン音がしない分静かで,外付けファンのモーター音のみ.このPC,まだこき使えそうだ.ちなみに,外付けファンはUSB給電タイプのもので,排気口に簡単取り付け(というか,置くだけ)タイプ.amazonで見つけた外国製です.こんなものの日本製ってないんですね.
でも,PCは気温の変化に敏感なのに驚いた.少し暖かくなっただけなのに.
33.B-rollのシミュレーション(20240329)
ここでB-rollというのは折り紙の技術を応用したソーラーアレイの試作品のこと.動画には"B-roll:Origami Solar Array Prototype"とあります.偶然見つけたので,オジサンの退職年度の学生さん(M谷くん)に三次元トラスモデルでやってもらったものに少し手を加えたもの.試作品の詳細は前記のリンク先を参照してください(もっと詳細な記事があったのですが,改めて探しても見当たりませんでした).この折り方は,大東文化大学の水谷正大氏(このページは別タブで開いたほうがいいと思います)によると「剛体平坦折り」というらしいです.
ここでお示しするシミュレーションは,B-roll全体のものではありません.全体の1/6領域で,しかも先端部分もありませんのでご容赦.
| 左の図中(図をクリックしてください.アニメが表示されます)の数字は節点番号で,節点1-4-5で囲まれる領域(ハッチングで表示)は六角形コアの一部の正三角形部分です.節点5を中心にしてコアが反時計回りに回転するときに折りたたまれていく様子をアニメで表しています.
「14.あと片手で足りる在職年数のオジサン-1」で紹介した折りたたみシミュレーション同様,四角形部分は対角線上に棒部材を二本入れていますが,ここでは一本のみ表示しています.下の3Dも同じです.
アニメでわかると思いますが,コアの回転につれて折りたたまれていく様子がわかると思います(最後までは折りたたんでいませんが,これは今後の課題ということで).ただ,節点座標の情報がなかったため,学生と考えながら作ったためですが,初期節点座標に問題がありそうで,最後のほうは少し変です・・・.このあたりは要検討のようです.ひずみエネルギの計算でも,わずかながらひずみエネルギが出ているので,剛体折にはなっていないようです.当方が設定した初期節点座標や拘束条件の問題だと思います.特に全体の1/6領域を対象にしているため,角度の拘束に問題があるように思います.この点は幾何学的条件から節点位置を計算すれば解消されると思いますが,こうすると非線形有限要素法を使う意味がなくなりますので微妙です.やっぱり全体かなぁ.実際のB-rollではこのようなことはないようです.誤解なきよう念のため書き添えておきます.
上記試作品動画を見るとわかるように,試作品は薄い板を接続しているか,薄い膜の上に薄板を並べて貼り付けています.薄い膜や板には薄いとはいえ厚みがあるので,本シミュレーションのような厚みを考えていないもののような完全な折りたたみは不可能だと考えられます.「剛体平坦折り」が実現されたとしても,実際にモノを作ると動画の最初の状態のように,若干開いた状態から開始することになるでしょう.
|
---|
|
| 上に挙げたものの三次元表現バージョンです.図をクリックしてください.アニメが表示されます.相変わらずのアイソメトリックwith遠近表現です.当たり前ですが,やはり上の二次元表現バージョンと同様初期節点座標に問題がありそうで,最後のほうは少し変です・・・.もう少しがんばってみようと思います.数学的に解決する必要がありそうですね.何か情報があれば教えてくださいね.
|
---|
|
二次元のアニメのところでも書きましたが,やっぱり全体かなぁ.
追伸:B-rollについて再度検索してみたところ,JPL(NASAのJet Propulsion Laboratory)のサイトで Space Origami:Make Your Own Starshade を見つけました(別タブで開いてください).詳細は読んでいただくとして,型紙もアップロードされているので自分で作ってみてください.B-rollからだいぶ変わっています.こっちのほうもシミュレーションしてみようと思います.
32.いまごろアザミ(20231127)
| 大きな写真を見たい方,左の写真をクリックしてください.
この秋(?あったのかなぁ),花苗を扱っているお店で来年用にアザミの苗を買ってきた.適当に水をやって庭に置いていたところ,苗の真ん中に小さなつぼみがついていることに気づいた.「え?」.ほんの少し大切にしていたところ,スクスクと背が伸びてつぼみも少しずつ大きくなってきた.こりゃひょっとすると咲くかも.
見るたびに少しずつではあるが背も伸びてつぼみも大きくなってきていた.こんなくらいなら成長過程を記録しておくんだったと悔みながら,冷たい風に当たらないよう,雨にさらされないよう,日当たりがよいよう,と気を使いながら見守ってきた.
すると,冠状に開き始めていまはこの写真のような見事な アザミ です.葉っぱもトゲトゲが痛い.株の横には来年用のチビもいます.
今日現在気温がかなり低くて冬という感じになってきたが,先週までは日向で動くと汗ばむ温かさ.我が家の庭を占領している野草たちは何となく調子が狂ったみたいです.このままだと,草花で季節を感じることができなくなってしまうかも.昨日,別の花やさんに立ち寄ったところ,ナデシコの花が咲いた苗がいくつかあった.咲いていない苗もつぼみをつけていたっけ.もっとも,ナデシコは季節外れに咲くことが多いのだが,ほとんどの苗につぼみをつけているのはちょっと驚き.
|
---|
|
31.高等学校でプログラミングを教えることになりました-2(20231020)
Pythonと悪戦苦闘中.というか,テキストがないので,資料を作りながら頑張っているという方が近い.資料を作るためには自分自身理解する必要があるので,サンプルプログラムを一つ一つ確認しながらですが・・・.
入出力関係とプログラム中での演算についてなんとか終了したところです.利用しているエディタはコロン(:)に出会うとインデントがかかるので楽です.
困ると言えば,自宅と学校とでは処理系が若干違うこと.自宅で使っている処理系で確認したプログラムを学校で走らせるとうまくいかないことがあったり,その逆があったり.その都度変更しながらなのでちょっと大変です.たとえば,空白行が必要だったり,逆にいらなかったり.頑張ってみよう.
30.高等学校でプログラミングを教えることになりました(20230502)
というわけなのですが,「言語は?」と聞いたところ,「Python」ということ.「え?」.プログラミング言語は FORTRAN,C などいくつか知らないでもないのですが, Python はちらと名前だけ聞いたことがある程度.少し勉強してみることにした.
どこまで教えるのかに関しては調べるまだまだ調べる必要がありそうだが,「こ,こ,これは・・・」.繰り返しブロックと条件分岐ブロックの終端が・・・.FORTRAN では enddo と endif.C では{}で括られた範囲.しかし,Python ではインデントのみ.「こ,こ,これは・・・」.配列は0番から.この点は N88BASIC も OPTION BASE 1 を使わなければ0番から.C も0番から.
Python を使う理由の最も大きな点は,インタープリターで使えること? FORTRAN,C はコンパイラなので扱いにくいと思うが,繰り返しブロックと条件分岐ブロックの終端がインデントのみの Python は慣れないとやりにくいかも.個人的には, N88BASIC のインタープリター版の復活を期待したりして・・・.と言いつつ,Python に慣れつつあるオジサンです.
29.雪の体験(20230213,ちょっと長いですが・・・)
昨年の暮れ,用事で北陸方面へ車で出かけた.雪が降るとは聞いていたので覚悟はしていたものの,・・・
夜,北陸自動車道を走行中,時々雪が降っていた.途中,タイヤチェックがあり,無事クリア.福井県内に入って雪がひどくなり,前が見えない.走行車線から追越車線へ少しはみ出したのは何となく気付いていた.すぐ後ろを走行していたトラックが追越をかけてきてくれたので走行車線に復帰できた.何となく感謝.スピードも落ちていたのだろう.
実家の前に駐車してしばらく経つと雪が降り始め,起きたころには60cmくらい積もっていた.雪が降る中,何とか午前中用事をすませ,車に積もった雪や周囲の雪をどけて,予定を一日繰り上げて帰ることにした.一件寄らなければならなかったので車で出発.用事を済ませて出発したがスタック!スコップを借りて雪をどけ,たまたま出てきたにーちゃんに頼んで車を押してもらって何とか脱出.この間約30分.にーちゃん,助かったよ.
さあ,高速へ.料金所を過ぎたら「通行止め」.しかし,通行止めのバリケードが右に大きくずれていたので,半信半疑で入った.これがそもそもの間違い!ナビの表示も×印が表示されていたのに・・・.まあ,次のSAで様子を聞こうと思い,SAへ.路面は凍結で凸凹.40km/hくらいで走行.後ろから元気に追い越していく車.
SAで様子を聞くが,トレーラーの事故で次のインターまで通行止め!知らずに入った車で大渋滞が発生しているとのこと.この瞬間,SAに入ったのが不幸中の幸いであると気付く.暖房もあり,トイレも使える.食事も可能.その間,事故を起こしたトレーラーは撤去されたが,渋滞に巻き込まれた車両が降り続く雪によってスタック.スタック車を除き,ようやくSAから脱出.脱出まで約24時間.SA内では,同じ境遇の人ばっかりだったので,どこの誰ともわからないまま妙な親近感に包まれていた.SAで話をしていたら,バリケードが右にずれていたので入ってきたというトラックもいた.君も同じ料金所で騙されたか.元気に追い越していった先の車,どうも渋滞に巻き込まれたようだ.
SAを脱出後,路面には雪がないにもかかわらずスピードを落としぎみに走行中,大きな音がし始めた.え?うちの車?そんなはずは・・・.と思っていると,右後方からかなりのスピードで走ってくるトラック.今時分ここを走っているのは同じSAで足止めをくった仲間のん?接近するにつれて音は大きくなる.切れかけたタイヤチェーンが車体をたたく音?追い越した後うちの前に入って去っていくが,なんとタイヤカバーが目の前に落ちてきた.スピードを落としていたのが幸いして何とかカバーの直前で停車.カバーを路肩へ移動させ,再度出発.ところどころタイヤチェーンの残骸があり,先のトラックも停車していた.
そのあとは平和に走ってきたが,睡魔との戦いは続いた.一度だけ記憶の欠落が生じていた.約24時間,ほとんど眠っていないのが原因.
教訓:ずれていたというかずらされていた通行止めのバリケードには騙されるな!でも,入ったらバックできないのが料金所.交通情報には耳をそばだてるべし.料金所に入り込まないためにも.
28.傘はり浪人のオジサン-3(20220824)
「19.ついに退職したオジサン-3」(20210825)で約束の,「斜面上の変位拘束」をやってみたので報告しますね.な,な,なんと!約束してから1年なのですね.記念すべき一周年に報告できることはとてもうれしい!計画したわけではありませんよ.
この間,別のことをやっていたのですが,この「斜面上の変位拘束」は頭を離れません.ときにクロスバイクで街中ツーリング,ナンバープレースで脳活をやったり・・・.
| 左の図中(図をクリックしてください.アニメが表示されます)の薄紫色の部材が存在する面に沿って変位を拘束することを考えました.上から見たときは,赤色の部材と薄紫色の部材は45度をなしているので,全体座標系で構成されている接線剛性行列の薄紫色の部材に対応する成分をその部材に沿った座標系に変換します.このとき,この部材の変位は半径方向とそれに垂直な周方向に分解されるので,境界条件の設定で周方向の変位のみゼロ拘束をかけます.ここまでは簡単でしたが,このあとが問題.もう一つ拘束が必要で,そのことに気付いたのは一昨日.ああ!そろそろやばいかなぁ.サブルーチンを追加して計算してみたところ,「20.傘はり浪人のオジサン-1(ついに退職したオジサン-4)」の計算結果と一致した.ついにやったぁ.なかなか信用してくれないかもしれないので,次は骨の数が7本,6本,5本の場合の計算結果を載せますね.これらの場合は直交する骨がないので斜面上の変位拘束が必要ですね.とりあえず,速報でした.
|
---|
|
ところで,街中ツーリング,なかなかいいですねぇ.ゆる走りなので,周囲も観察でき,気付きも多いですね.あると思っていた蕎麦屋がなくなっていたり,映画館がなくなっていたり,商店街の半分が閉店状態だったり・・・.少し寂しさも感じますが,新しい店ができていて,ふと立ち寄ってみたり.時代の流れなのでしょうか.
| 29番目を作ろうと思ったが,やたら項目が増えても大変なので,ここに5本骨の場合の結果を載せておきます(20220826).図をクリックしてください.アニメが表示されます.まあ,計算できていますねってことで.このシミュレーションでは,節点の数を少し増やしています.
|
---|
|
27.板曲げ浪人のオジサン-2(20220618)
「26.板曲げ浪人のオジサン」でなんとかできたBCIZ三角形要素を使って,非線形系の問題にアプローチしてみた.なんとかなるもんだニャー.
| | 左の左の図は線形系(linear)と非線形系の計算結果の比較.凡例中,referenceは文献に出ていた非線形の計算値,rectangleは四角形要素を使った自作プログラムの計算結果,BCIZはBCIZ三角形要素を使った自作プログラムの計算結果.計算条件は文献に出ていたもので,
ヤング率=30*10^6 psi,板厚=0.1 in.,ポアソン比=0.3)
板は正方形(10 in.*10 in.),周辺全周単純支持の条件,解析領域は全体の1/4
図中横軸は圧力値(単位 psi),縦軸は板の中央たわみ(単位 in.).
四角形要素を使った要素分割はかなり細かく81節点で,BCIZ三角形要素の分割は粗く25節点.非線形系の計算結果はほとんど重なって見える.ただし,これらの要素分割は同等だと言っている訳ではないので誤解のないように.
非線形計算の結果のみグラフ化したものが左の右の図.ほとんど一致している.BCIZ三角形要素による計算は,わずかに小さい値になっている.とはいえ,ああ,よかった.何とかできたのだ.
|
---|
|
四角形要素を使ったプログラムはオジサンがまだ浪人になる前に作っていたもので,何か計算結果が合わなくてほおっておいたもの.この度のBCIZ三角形要素を使った非線形プログラムでは,四角形要素を使ったプログラム内のサブルーチンのうち,接線剛性行列を計算するプログラムはそのまま流用(数式処理までやって頑張ったのだから,おいそれと捨てられない.計算がめっちゃ面倒だったのだ!).そのとき,「あれっ」と思い,再度四角形要素のプログラムを見直したところ,ミス発見!たった一か所なのに.その一か所を修正するとここまでよく合うものかとびっくりです.
ところで,この比較計算の途中で,四角形要素に使っている内挿多項式に一つナゾが・・・.このナゾは解けるかなぁ・・・.板曲げ浪人の苦悩は続く?
26.板曲げ浪人のオジサン(20220606)
以前から,有限要素法の板要素について,三角形要素に適切なものがないなぁ,と思っていた.BCIZ三角形要素(The BCIZ triangle)がいいと言われていたが,内挿多項式がよくわからなかった.聞けば教えてくれたが,教えていただいたものは身につかない.そもそも,BCIZって?
ついに,解説している本を見つけたが,何か変.どうもしっくりこない.計算してみても,どう考えても精度がいいとは思えない.BCIZの意味は,四人の研究者(Bazeley, Cheung, Irons, and Zienkiewicz)の頭文字をつないだもののようだ.
| ネットの海を泳いでいたところ,上記の本が参照しているオリジナルを発見.読んでいくと,「やっぱり!」.オリジナルをフォローしていくと,上記の本に載っている内挿多項式に間違いがあることを発見した.単に符号の間違い(転載ミス?)だが,しっくりこない理由はこれだった.これが致命的だった.符号間違いの項は,一定曲率条件を満足させるために付加された項で,節点で内挿多項式が満足しなければならない条件に無関係だ.
計算してみると,「おお!」.言われているように,確かにいいみたいです.左の図は,計算結果をまとめたもの.計算は,円形板に一様圧力(正確には,lateral loading)を負荷した場合の中心たわみの厳密解に対する比で表したもの.計算領域は円形板全体の1/4を対象にした.図中,横軸は節点の数です.BCIZは要素の数によらず,ほぼ2%以内の誤差だった.比較のために,Tocherによる多項式を用いた場合の結果も挙げている.
Tocherの方法は二種類あるようで,ここで使っている多項式は
w=a1+a2*x+a3*y+a4*x^2+a5*x*y+a6*y^2+a7*x^3+a8*(x^2*y+x*y^2)+a9*y^3
タイプのものです.
ただ,オジサンは粗忽ものなので,プログラミングをどこかミスっているかもしれない.
|
---|
|
25.車のハイビーム
オジサンがちょくちょく運転する車は,ハイビームで走行していても,前に車両など(歩行者や自転車も)がいる場合は,センサーが感知してロービームになる.なかなかよくできる子(車)だ.
困るのは,ハイビームのまま走っている車両だ.道路交通法では,基本的にハイビーム走行で,行き違い時や車のすぐ後ろを走行する場合には,ロービームにしなさいということのようです.
先日,高速道路を走行中,後続車のハイビームにかなり悩まされた.行き違い時なら,「まぶしいので,ロービームにしてください.お願い!」の気持ちを込めてパッシングするのですが,後続車の場合は「まぶしいのでなんとかしてください.お願い!」の気持ちをどうやって知らせたらいいのだろうか.車間距離をとっていれば大丈夫でしょう,と思うかもしれませんが,最近のヘッドライトはLED化しているので,まぶしさは半端じゃない.特に,オジサンみたいな高齢ドライバーにとってはつらいのです.「お先にどうぞ」の気持ちで,路肩に停めてやり過ごすしかないかなぁ.
特に,こちらが走行車線にいて,後続車が追い越し車線にいるとき(右斜め後方で距離がある).本当にあったことだが,同速度で走行していると,ヘッドライトがこちらのルームミラーに反射して光の直撃弾を目に受け,右のドアミラーにも反射して,こちらからも直撃弾.結局二方面攻撃を受けた.ルームミラーは角度を変えれば何とかなるが,ドアミラーの角度を変えると危険.これが約10分続いた.
変な言い方かもしれないが,いわゆる「あおり運転」の遠因になっている場合があるのかも.ハイビームのヘッドライトに長時間悩まされ,さっさと追い越してくれればいいのに車間距離をとって同速度でついて来られると,正直ムッとする.後続車に「まぶしいのでなんとかしてください.お願い!」する方法をだれか教えてください.
24.近況報告(-20220601)
三月末,ついにクロスバイクを買った.高いものではないが,近所(といっても,少し離れていますが)の自転車屋さんに数回通って入手.自転車は超久しぶり.約40年ぶり.
最初乗れるかなぁ,と思っておそるおそる乗ってみた.最初はおっかなびっくりだったが,少しずつ慣れてきている.とは言っても,自動車を運転する立場から見ると,やはり自転車はこわい.「こわい」には二つの意味があって,一つは車に引っ掛けられるかもというこわさ.もう一つは,車を運転している目から見た自転車のこわさ.
クロスバイクは,ロードバイクとは異なって,近距離用のスポーツバイク.街中を流すように走るようにしているので,スピードは控えめ.左側通行厳守.自転車通行帯を出ないように.時々は歩道を走るが,歩道は歩行者優先なので,歩行者がいる場合は自転車を降りたり,超低速走行.
それにしても,思うのは,パワーアシスト付きの自転車のすごいこと!前後に子供を乗せてオジサンをスイスイ追い越していきます.恐るべし!あ,オジサンのクロスバイクはアシストなしです.念のため.
我が家は谷底にあるので,出かけるときは急な登り,帰りは急な下り.ちょっとタイヘンですが・・・.
23.FORTRAN
その昔,Kalmanフィルタを使ったニューラルネットワークの本.どこで見つけたのか,読者から,「N88 BASICからFORTRANへの変換をやっているが,うまくいかないので助けて!」というメールをいただいた.
読者の方のFORTRANのソースも添付されていたが,修正をあきらめました.昔からそうだが,ひとそれぞれ書き方の癖があるのです.短いもんなら何とか手を加えますが,長くなると超面倒.そこで,最初から作ることに決定!
さて,困ったことが一つ.N88 BASICでは配列は動的に割り当てることができるが,私が長年使い慣れたFORTRAN(77)では不可!そういえば,FORTRAN 90以降なら動的割り当てができたはず.そこで,急遽FORTRAN 90のお勉強.なるほど!そうなんやぁー.
N88 BASICのサブルーチン(厳密には,FORTRANでいうサブルーチンではありませんが)をFORTRANになおす場合に注意すべきことを頭に置きながら,何とかFORTRAN 90に変換完了.いやー,いい勉強をしました.しかし,FORTRAN 90が出てからかなり時間がたつ(私が使っている古いコンパイラ(Visual FORTRAN)はすでにFORTRAN 90対応でした)が,長い間FORTRAN 77を使っていた私は,この歳になって少し進化したみたい.いろいろ便利な機能もあって,いまではもうFORTRAN 90で最初から書いています.ちなみに,「傘はり浪人のオジサン」シリーズのFORTRANソースはすべてFORTRAN 90仕様で書いています.でも,7カラム目から書き始める癖は相変わらずですが・・・.(20220308)
22.傘はり浪人のオジサン-2
お待たせ(?)しました.膜要素版の計算ができた(ような,かもしれない)ので,アップします.
| 座標(0,0,0)は固定されていて,座標(0,0,-6)にある点が上方に(0,0,-3)まで移動していきます.このときの骨の変形をシミュレーションしています(図をクリックしてください.アニメが表示されます).薄い緑で表された三角形が膜要素です.「20.傘はり浪人のオジサン-1」の最後に,「二次のアイソパラメトリック膜要素に対応可能なように」としていますので,実際の計算では,薄い緑で表された三角形の辺の中点に節点を配置しています.(20211101)
|
---|
|
| 左の図は,傘の上から見たものです.クリックするとアニメが表示されます.アニメの中に青い×印が現れます.この×印は,膜要素内の主応力の一つが負になっている点です.主応力が二つとも負になっている点はありませんでした.応力を求める点は数値積分をするための代表点で,一つの膜要素内で七点とっています.
傘の展開が進むにつれて,青い×印の数や位置が変わっていきますね.「20.傘はり浪人のオジサン-1」で示した負の内力が発生しているケーブルの位置とは随分違いますね.膜要素を使った方が何となく正しいように感じます.
主応力の一つが負になっているということは,その方向に圧縮の主応力が生じているということ.ケーブルの場合も同じなのですが,圧縮の場合は構造要素として役立っていないことになります.今の場合だと,膜面にしわが発生することになり,しわの発生で圧縮応力がゼロになります.この時点で構造の再計算が必要になります.したがって,今回の計算は目安程度です.
(20211101)
|
---|
|
実は,今回の計算に納得しているわけではないのです.しかし,展開の最後の状態の圧縮応力の発生点が傘の膜の周辺部なので,何となくそれらしい.納得していない点は,いずれ明らかになるでしょう.
21.傘はり浪人のオジサン奮戦記
2021年の夏はやたらと暑かったが,オジサンが使っているPCの話を一つ.
PanasonicのCF-T8という旧式のPCを今でも使っている.このPCは,もともと,最初のセットアップ時にXPとVistaの選択式だったが,Vistaが重たそうだったのでXPで使っていた.そのうち,Windows 10の時代になり,頑張ってWindows 10にアップグレードしてみよう!と一念発起.まずは,Windows 7+SP1へ.Windows 7は,たまたま手元に転がっていたOEM版(なんでこんなもの,転がっていたのって聞かないでね)をインストール.OK!!! 次に,SP1をインストール.SP1はネットにあがっていた.あるもんですねぇ.これで準備完了!Windows 10も大丈夫だった.しかし,問題発生.以前この雑文でも書いていたと思うが,Word Perfect 8がアウト!.仕方なく,Windows 7に戻して,Word Prefect 8を今も使っている.
ところで,このPCのファンが怪しくなってきた.昨年あたりからだが,やたらとうるさい.回ったり止まったり.これが,今年の暑さでますます悪くなった.おや?何か変!と思って吹き出し口に手をやると,アツ!PCの底板もアツ!やばい!ファンの修理に出そうとしたら,部品がないと言われた!では,「自分でファンの掃除をしよう!」と思ってバラしかけたが,PanasonicのPCは超手ごわい.ついにお別れかとあきらめかけたが,外付けのファンを購入することを思いついた.
生き返った!夏を乗り切った!外付けファンがPC内にわずかな負圧を作るので,内臓ファンを半ば強制的に駆動する効果もあるようだ.しかし,内臓ファン周辺のゴミ取りができないので,内臓ファンの音,正確には,ファンがどこかにこすれている音,がうるさい.今も,キュンキュン,キュンキュン.さて,このCF-T8,あと何年使うだろうか・・・.
「20.傘はり浪人のオジサン-2」への時間稼ぎでした.(20211024)
20.傘はり浪人のオジサン-1(ついに退職したオジサン-4)
「19.ついに退職したオジサン-3」の続編です.ついでに,傘はり浪人のオジサン-1に改名しました.
下の19.ではり要素両端の角度拘束を外したはり要素を使っていましたが,ついにケーブル要素に変更しました.ケーブル要素を使うにあたって若干苦労しましたが,以前「膜要素+ケーブル要素」の構造計算をやったときの淡い記憶をたどって,成功しました.
図は,傘の1/4領域を表していて,赤,青,薄い紫で表示された部材(骨)は45度の角度をなして配置されています.骨のモデリングにははり要素(赤,青,薄い紫で表示された点は節点です)を使っています.薄い緑で表示されている線はケーブル要素です.正式には,骨をつなぐ要素として膜要素を使わなければならないところですが,ごめんなさい.このケーブル要素が膜要素の代わりをして,骨に内力を生じさせることになります.
| 座標(0,0,0)は固定されていて,座標(0,0,-6)にある点が上方に(0,0,-3)まで移動していきます.このときの骨の変形をシミュレーションしています.(図をクリックしてください.アニメが表示されます).薄い緑で表されたケーブル要素が膜要素の代わりをして,骨に内力を生じさせ,曲げが生じていることがわかりますね.(202100929)
|
---|
|
| 左の図では,薄い緑の線の一部を青っぽい色に変えています.これら青っぽい色のケーブル要素は,すべて負の(圧縮の)内力が生じています.実構造(はり+ケーブル)なら,ケーブル部材は緩んでしまって構造要素としては機能しないことになります.つまり,いらない!計算コードの上ではケーブル要素と棒要素の区別はないので,実構造がはり+トラスなら,負の内力が発生しても構造要素として機能します.
開いた傘の膜部分を軽くつついてみると,パンパンに張っている部分とそうでもない部分があることに気づくと思います.ぜひ観察してみてくださいね.(202100929)
|
---|
|
斜面上の変位拘束はやり切れていないです.でも,解決してみたいですね.でも,その前に膜要素ですね.今回の計算では,節点数を増やして,二次のアイソパラメトリック膜要素に対応可能なようにしています.
19.ついに退職したオジサン-3
「18.ついに退職したオジサン-2」の続編です.暇だったので,というか,暇なので,傘の展開をやってみました.傘の展開といっても,完全に閉じた状態からは難しいので,途中からです.「途中」といっても,皆さんは経験していると思いますが,完全に閉じた状態から開いていくと,途中で抵抗を感ずるはずです.「途中」というのは,このときのことです.もっとも,最近はジャンプ傘が主流なので,途中で抵抗を感ずることはないかも・・・.
図は,傘の1/4領域を表していて,赤,青,薄い紫で表示された部材(骨)は45度の角度をなして配置されています.骨のモデリングにははり要素(赤,青,薄い紫で表示された点は節点です)を使っています.薄い緑で表示されている線は,ケーブル要素(正しくは,薄い緑で表示されている要素もはり要素だが,要素両端の角度拘束を外している)です.正式には,骨をつなぐ要素として膜要素を使わなければならないところですが,ごめんなさい.このケーブル要素が膜要素の代わりをして,骨に内力を生じさせることになります.
| 座標(0,0,0)は固定されていて,座標(0,0,-4)にある点が上方に(0,0,-1)まで移動していきます.このときの骨の変形をシミュレーションしています.(図をクリックしてください.アニメが表示されます).薄い緑で表されたケーブル要素が膜要素の代わりをして,骨に内力を生じさせ,曲げが生じていることがわかりますね.(20210818→20210825:不具合発見のため修正しました)
|
---|
|
| 12本骨の1/4領域です.座標(0,0,0)は固定されていて,座標(0,0,-4)にある点が上方に(0,0,-1)まで移動していきます.このときの骨の変形をシミュレーションしています.(図をクリックしてください.アニメが表示されます).薄い緑で表されたケーブル要素が膜要素の代わりをして,骨に内力を生じさせ,曲げが生じていることがわかりますね.(20210825)
|
---|
|
傘が開いていくパターンを計算していると,「傘はり浪人」になっている気分.現時点では,斜面上の変位拘束をやっていなので,x=0の面とy=0の面は,それぞれ,y方向とx方向の変位を拘束しています.近いうちに斜面上の変位拘束をやってみるつもりです.
18.ついに退職したオジサン-2
「17.ついに退職したオジサン-1」の続編です.三次元構造です.在職中最後の修士の学生が完成させてくれました.オジサンが多少手を入れていますが,座標系を変えた程度で基本的には学生さんの仕事です.
節点は青い丸で,節点番号は丸の中の数字です.要素構成は省略しますが,部材は1-2-3-4-5-6-7-8-9,10-11-12-13-5-14-15-16-17,18-19-20-21-5-22-23-24-25の節点で構成される三部材で,共通節点5が他部材間で角度拘束が開放されています.(20210427)
| 節点1のx,y,z方向変位を拘束し,節点10と18を,節点1,10,18が正三角形を保ちながら,x-y平面内で徐々に遠ざけた場合の構造全体の動きを計算します(図をクリックしてください.アニメが表示されます).最後は,節点1-17-18-9-10-25がx-y平面上で正六角形を構成します.
|
---|
|
| 節点1のx,y,z方向変位を拘束し,節点10と18を,節点1,10,18が正三角形を保ちながら,x-y平面内で徐々に節点1に近づけた場合の構造全体の動きを計算します(図をクリックしてください.アニメが表示されます).最後は,全節点のx,y座標が節点1に一致して一本の棒のように見えます. |
---|
|
このページの#14,#16,#17,#18に関する多少詳細なドキュメントをいずれアップします.現在,作成中です.
17.ついに退職したオジサン-1
「16.あと片手で足りる在職年数のオジサン-2」の最後の「シザーズ構造の解析に挑戦です.」を,在職中最後の修士の学生が完成させてくれました.まずは,二次元シザーズ構造です.この解析は二次元非線形はり要素を使っています.
| まずは,修士の学生さんが卒研でやってくれたくれた二次元構造です.番号を振ってある点が節点で,二次元はり要素を使い,要素は1-2,2-3,3-6,6-7,4-2,2-5,5-6,6-8の節点で構成され,全部で8要素です.部材1-2-3と4-2-5の共通節点2で角度拘束を開放.節点6も,3-6-7と5-6-8で角度拘束を開放.節点3は,部材1-2-3と3-6-7間で角度拘束を開放.節点5は部材4-2-5と5-6-8間で開放.強制変位は,構造をたたんだ状態から節点4に上向きの変位を与えて構造全体の動きを計算します(図をクリックしてください.アニメが表示されます).おもちゃのマジックハンドが伸びていくみたいですねぇ. |
---|
|
16.あと片手で足りる在職年数のオジサン-2
さて,「14.あと片手で足りる在職年数のオジサン-1」の後ろのほうでお約束の,テンセグリティの初期形態探索です.テンセグリティの定義は,いろいろな人がいろいろな表現をしています.そのうち,二つだけ紹介しておきます.
Islands of compression in a sea of tension
A tensegrity structure is any structure realised from cables and struts, to which a state of prestress is imposed that imparts tension to all cables.
どちらも,同じことを言っています.つまり,張力(テンション)を受ける部材と圧縮力(コンプレッション)を受ける部材があって,圧縮力を受ける部材は連続していない,つまり,圧縮力を受ける部材同士は互いに接続されていない,ことになります.
では,テンセグリティのPCシミュレーションです.まず,立方八面体を作ります.原型となる立方体(陰線表示,pdf形式です)を作ります.その角のひとつを面取りした状態(陰線表示,pdf形式です)ですが,残りのすべての角を面取りすると,立方八面体(陰線表示,pdf形式です)ができます.
注意:ここまでは立体です.以下では,この立体のエッジがすべてケーブルだと考えてください.
| 六面ある正方形の対角に一面あたり一本ずつ部材を入れていきます.この部材は圧縮力を受ける部材になるので,テンセグリティの定義を思い出して,これらの部材が互いに接続されないように配置します.つまり,左の絵のように,赤(手前の面)とピンク(隠れた面)の太い線で表したように入れていきます.少しわかりにくいですね.立方体のアイソメトリック表示なので.左の絵をクリックしたいただくと,オジサンが大好きなStanford Graphicsの遠近表示(少し,角度が違いますが・・・)があります. |
---|
|
次に,赤で示された部材が圧縮部材であるので,これらを少し長い部材に入れ替えてあげます.すると,
| 左の図のように変わります.図をクリックすると,pdfファイルが開きます.赤い部材には圧縮力が発生していて,それ以外のブルーの部材には引張力が発生しています.
左のようなテンセグリティは,テンセグリティイコサへドロン(テンセグリティ二十面体)と呼ばれていて,三角形で作られる面が20個あります.Web上で検索してみるとよく出てくるはずです.
|
---|
|
実は,テンセグリティの初期形状探索は昔からやろうと思っていたものです.基本的なアイデアは,上に述べた「赤で示された部材が圧縮部材であるので,これらを少し長い部材に入れ替えて」というのは,オジサンたちと同じような研究分野に属している人なら,「初期ひずみを与えるだけだね」と考えます.もう少し狭い研究分野に属している人は,「なぁーんだ.熱ひずみを与えるだけやないか」と考えます.本来,初期ひずみも熱ひずみも力学上の扱いは同じ(別物だと主張されても,オジサンの目から見ると同じ)で,線形解析上は固有値・固有ベクトルの問題(いま,ホームに入居している私の恩師の一人と話しをしていたら,案の定「君,それは固有値問題だなぁ」と言われました.90歳を超えているのに,しっかりしておられます)になってしまいます.しかし,非線形の有限要素法を使うと,見事に出てきます.
実は,これで,トラスの熱応力解析や熱変形解析ができるようになりました.次は,シザーズ構造の解析に挑戦です.
15.本当にあったわな(と言っていいのかなぁ)
これは,ある友人から聞いた話です.
父親の急死に伴い,遺産相続が発生しました.相続人は母親と友人.財産の総額を調べていくうち,相続税が発生することに気付き,ある税理士さんにまとめてもらうことにしたそうです.
いろいろ調べていくうちに,おばさん(父親の姉)の遺産が(本来,父親が相続していなければならないのに)見つかり,代襲相続も発生したそうです.普通なら「ラッキー」かも知れませんが,「えー????」だったそうです.ただ,金額を知ったとき,「あれ?ちょっと少ないかなぁ」と思ったそうです.後で友人が言うには,このときもっと徹底的に調べておけばよかったそうです.
で,財産リストが完成し,遺産分割協議書もでき,書類もそろったので申告したそうです.ところが,突然,長期間そのままになっている郵便貯金がある旨,ゆうちょ銀行から連絡があったそうです.---そもそも,これがおかしい・・・.早速税理士さんに報告して修正申告を申し出たそうですが,税理士さんは「まあ,ほおっておきましょう」.---そもそも,これもおかしい・・・.
で,その友人は,突然税務署から呼び出しをくったそうです.税理士と同行した友人は,代襲相続すべき財産があるはずだが,なぜ申告しないのか,と言われたそうです.その時点では対象になっている財産については知っているのは事実だし,まさか税理士さんに「まあ,ほおっておきましょう」と言われたとも言えず,結局修正申告して追徴金まで取られたそうです.もちろん,修正申告のための費用も発生したそうです.
あとで考えると,そもそも,「長期間そのままになっている郵便貯金がある」お知らせのタイミングが中途半端な時期で,しかもこちらがまさに申告しようとしている時期だったので,おそらく,税務署の担当者と税理士がタッグを組んでわなを仕掛けたとしか思えない,と言っていました.税務署の担当者はポイントを上げて,きっと,栄転したことだろう.税理士は,修正申告に必要な書類作成の分だけ儲けたことになります.こちらのほうは,「損をした」というより「もともと自分のものではないので,損も得もない」と思ったそうです.いい社会勉強をしたと言っていました.ついでに,奴らは,一般人よりはるかに高い情報収集能力を持っていると思い知らされたそうです.
と,ムカムカしているとき,おばさんが夢枕に立ち,「迷惑かけた」と言ったそうです.ついで,「宝くじを買いなさい」とも言ったそうです.しばらくほったらかしにしていたが,半信半疑で買ってみたら,高額ではないものの,当たったそうです.おばさんの気持ち,ありがたくいただきましたと言っていました.
14.あと片手で足りる在職年数のオジサン-1
若いころから、「生涯一助手」(すみません.野村克也氏の「生涯一捕手」をパクりました)と思っていたオジサンが,いつの間にか学位をいただき,准教授にまでしていただきました.もっとも,いまの若い助教(オジサンのころの助手)の方はこんな悠長なことを言ってられないと思います.(もっとも,さすがに教授はお断りしました)
さて,ここまでくると,すっきりさわやかにこの業界を去ることを考えるので,若いころやり残した,というか,スキルが追いつかなかった(自分的に,です.世の中は知りません.)り他の仕事が入って中断したりでペンディングになっていたことを仕上げて未練なく業界をおさらばしようということになってきます.その第一段です.
| まずは,2016年度の卒業研究でH君がやってくれた仕事.三次元トラスの非線形解析モデルです.赤い線で表示されているのはトラス部材で,x=10.0のy=0.0とy=5.0にxの負の向きに少しずつ変位を加えていったときの動きを計算します(図をクリックしてください.アニメが表示されます.左上の数値は折りたたみ過程を表しています).x=5.0のy=0.0とy=5.0の二つの点の軌跡は,しっかり1/4円弧状です.さて,このアニメを見ると,二つに折った長方形の紙を折っていくプロセスに似ていませんか? |
---|
|
| というわけで,これに気をよくしたH君とオジサンはミウラ折りのシミュレーションに挑戦です.ミウラ折りの1ユニットだけ取り出しています.この場合は,最も奥に見える一点にyの負の向きに少しずつ変位を加えていったときの動きを計算します(図をクリックしてください.アニメが表示されます.右下の数値は折りたたみ過程を表しています).トラスモデルなので,本当は四角形の対角線に部材が入っていますが,この図では表示していません.折りたたみ過程での系のひずみエネルギを計算すると,ミウラ折りは剛体折りであることがわかります. |
---|
|
| さて,三角柱状の三次元トラスです.z=35.0辺りにある三つの点にzの負の向きに少しずつ変位を加えていったときの動きを計算します(図をクリックしてください.アニメが表示されます.右下の数値は折りたたみ過程を表しています).折りたたみ過程での系のひずみエネルギを計算すると,つぶしていくとひずみエネルギが増加し始め,最大値を取った後減少して一定値に近づくことがわかりました. |
---|
|
次は,テンセグリティの初期形態探索です.実は,三角柱状の三次元トラスの側面に入っている斜め部材を少し長めの部材に変更すると,"elementary equilibrium"(ここでは"Motro, R.,Tensegrity-Structural Systems for the Future-, Kogan Page Science, 2003"によりました)と呼ばれるテンセグリティ構造になります.
ちなみに,上の三つの三次元グラフは,下記12,13のstanford graphicsを使っています.遠近表示が好きです.
13.古いwindowsアプリケーション-2
前回の悪戦苦闘(?)で積み残した問題があった.stanford graphicsの本来持っているいくつかの機能が使えなかったことだ.
その前にレジストリの問題.この問題は,案外簡単に解決する.まずは,正常にインストールでき,(ヘルプ以外)ちゃんと動作しているwindows 7の32 bit機のレジストリをチェック.どこに,どのような情報が登録されているかを控えておく.つぎに,windows 7の64 bit機の実行ファイルにカーソルを持っていって右クリックして「管理者として実行」を選択.その後,64 bit機側のレジストリをチェックすると,32 bit機とおなじ情報が登録されていた.おお!これでまずは問題なし.ただし,通常の方法でインストールされているわけではないので,「プログラムの削除」はできない.削除する際はレジストリの情報を削除してディレクトリごと削除する必要がある.
さて,この項の最初に述べた問題は,.iniファイルを作ることで解消.32 bit機の.iniファイを検索するとWindowsディレクトリ内にあることがわかったので,これを64 bit機のWindowsディレクトリへコピーして終了.(実は,\ユーザー\<ユーザー名>\AppData\Local\VirtualStore\Windowsというディレクトリにもあるが,こは無視.)おお!.大成功.
あとは.hlpファイルだけだが,これを使えるようにする更新プログラムが公開されているので,これもインストール.おお!(いまさら必要ないが)「ヘルプ」も使える.
とんでもなく古いプログラムを使い続けようとする側に問題あるのかなぁ.ちなみに,stanford graphicsの実行ファイルのタイムスタンプは1996/06/05.21年も使い続けているんだなぁ.いまさらながら驚く.低解像度時代のソフトなので絵が粗く,何度か変えようと思ったが,簡単な操作で三次元のグラフが描けるので手放せない.当時としては画期的で今でも古さを感じない.いまはだれも使っていないだろうなぁ.
12.古いwindowsアプリケーション
なにやら超久しぶりに書いているような.2012年以降,ご無沙汰でした.
windows 95時代から使ってきたFD媒体で供給されるとあるグラフ作成ソフト.windows 2000,windows xpと順調にインストール可能で,PCの世代交代に伴って便利に使ってきた.当然,windows 7にもインストール可能だったが,よく使っている64bit機にインストールできなかった.何度やっても,×!×!×!やり方を変えても×!×!×!
と,あきらめかけていたとき,いたずらの虫が動く.だめもとならインストールがうまくいっているマシンからディレクトリ(フォルダのことです.古いオヤジはディレクトリと言う言い方のほうが慣れている)ごとコピーしてやれ!
自宅でいまだ現役のwindows xpマシンからwindows 7の64 bit機にディレクトリごとコピーした.その後,新しくできたディレクトリ内で実行ファイルをダブルクリック!おお!起動した!フォントの設定,プリンタの設定などすべてOK(このあたりの設定,というか基本的な情報が書かれている場所は昔のwindows時代からずっと踏襲されているのでしょう).windows 8.1のマシンでも当然可能でした.このwindowsアプリケーションはレジストリに書き加えないタイプのものだったらしい.
使い続けているソフトは今はなきstanford graphicsで,購入当時(windows 95時代)としては三次元の散布図や等高線を描くことができる優れもの.いまだに手放せません.もうひとつ,今はなき(日本語版がなくなってしまって久しいだけですが)Corel WordPerfect Suite 8(日本での最終版.初めて買ったときはPC DOS版のWordPerfect社製.浦和レッズのスポンサーだったような・・・)もいまだに手放せない.
11.あれ?これ,変
北陸地方からの帰り,ムシの知らせか敦賀ICで高速を降りて国道8号線から161を走ることにした.一つは山越えで眠気覚ましのため.西大津バイパスから京都市内を走って阪神高速京都線から第二京阪へ乗る予定.西大津バイパス終点あたりから渋滞に巻き込まれ,「茶戸町」あたりで渋滞で停車中の車内から何気なく見上げた表示板.あれ?どっか変でないかい(右のケイタイ写真(2012.08.14撮影)をみてください).?そう!漢字表記の「名神」の下に[MEISHIN]と表示されるべきところ[MEISNIH]と表示されている.車が順調に流れていると見落としてしまうところ,渋滞のおかげで読めてしまった.
さきほど「ムシの知らせ」と書いたが,北陸からの帰りは北陸道→米原JCT.→名神→京滋バイパス→第二京阪→近畿道→阪和道のコースが普通.この日は前日の大雨のため京滋バイパスで土砂崩れがあって通行止めになっていることを161を走っているとき知った.頼みのNHK第一では高校野球をやっているだろうと思ってラジオをつけていなかった.
敦賀で降りて161を走るルートは時々使う.距離的には名神を通るより短く,区間で多くを占める高架道路では当然信号はない.高架道路以外の区間でも信号が少ない.制限速度より少し早めに流れていて,コンスタントに走ることができる.ただ,区間によってはトラックが多く,みんなかなり飛ばすので慣れていないとあおられて大変かもしれない.敦賀から161へ入ってしばらくの山越え区間は注意したほうがいいかも.(敦賀方面からだと,161を途中で降りて367(三千院の前を通って川端通りへ抜ける道)を通るのもいいかもしれない.山越えで大変ですが,私は好きです.)
10.お葬式の話
ある知り合いの身内の方が急逝して喪主を務めることになったときの話.
都会から田舎へ向かい,生前から「葬式はここで」と言われていた葬儀場へ直行した.一級葬祭ディレクタさん(某サスペンスドラマの中で出てくるだけかと思っていたそうだ)が現れて通夜と葬儀の打ち合わせが始まった.
ディレクタ:通夜と葬儀の形はどうされますか?
知り合い:そうですねぇ.生前家族葬でもいいと言っていたので,家族葬で.
ディレクタ:家族葬ですと,何か事件にでもあって亡くなったように思われますよ.都会ではごく当たり前でも田舎ではまだまだ家族葬はごく少ないですからねぇ.
知り合い:新聞にも出ていないので,だれも事件がらみだなんて思わないですよ.(少しむっとした)
ディレクタ:はぁ,そうですか.通常の葬儀だと私どものほうで通夜と葬儀の情報を新聞に掲載しますが,それ以外の形態の場合終了後に喪主さんのほうでの掲載になりますがそれでよろしいですね.
知り合い:はい!いいです!(もう一段むっとした)
このあと,葬儀費用が上昇するような方向での話が続いたそうだ.家族葬という形態なので,葬儀の規模も小さく費用もあまりかからない方向なのに,棺おけのランクだの,祭壇の大きさだの何だのでうるさかったこともあって,打ち合わせが終了したころにはヘトヘトだったそうだ.知り合いは丁寧に対応したつもりだったが,言葉の端に「むっ」が出ていたかもしれないと言っていた.考えてみると,ディレクタさんには悪気はなく,決めなければならないことを淡々とマニュアルどおり進めていただけだったのだろう.マニュアルには,「家族葬」という形態がなかったのかもしれない.
もうひとつ.ある葬儀場がオープンした.その葬儀場の大きな看板の下に,二日間にわたってオープニングイベントをやることとイベントでは屋台も出る旨の案内が書かれていた.葬儀場もついにこうなったか・・・.うち一日などは,先着何十名かにお米がもらえたそうだ.行けばよかった.
9.オジサンの愚痴2
愚痴というか,まあ,いろいろ.
新宿駅から品川までの山手線の車内。携帯のハンズフリーを使って電話しながら、化粧をする女の子。どこから化粧をし始めてどこで終わるのだろうか。それと、話はいつ終わるのだろうか。電話料金が気になるのは、オジサンだから?
新幹線のとなりの席のおにいさん。携帯でゲームをしながらめしを食っている。一口食べてはゲーム。また一口食べてはゲーム。いつ食べ終わるのだ。おっと、iPod Touchを使ってこの文を作っている俺も同類だと思われそうだ。この辺でやめておこう。
品川駅のコンビニの中。作業服を着た工事関係者と思われる若いおにいさんとお見合いはちあわせ。おにいさんが進路を譲ってくれたので、軽く会釈した。おにいさんも会釈を返してくれた。若い人もすてたもんじゃない。ちょっとしたことで気持ちが通じたことにホッとした。
新幹線の車内。パソコンの画面いっぱいに美少女系のアニメを映して見ているオヤジ。なーにを考えているんだか。そういえば、テレビを見ているやつもいたっけ。
8.オジサンの反省
出張の折,宿泊予定のホテルにLANシステムがなかったので,以前からほしいと思っていた携帯端末を買ってしまおうと某家電量販店に立ち寄った.目当ての携帯端末は製造していないとのことだったのであきらめようとしたら,無線LANのルータが目に入った.「おお!」とばかりに話を聞いていたら,五台まで接続可能とのこと.新幹線の中でも(電波さえ受信できれば)大丈夫.こりゃ便利.新幹線の車内で使えるシステムの契約が面倒くさかったオジサンには最適.
店員さんは,「今なら,これを一緒にご購入いただけますと1円ですぅ」.セット価格1円ってやつに魅かれたオジサンは,「買いますぅ」.セットされていた「機器」を使わなくても,必要な無線LANのルータ(定価だと二万何がし円)が1円で手に入る.とっさに「買いますぅ」.セットされていた「機器」ってのはiPod touchという代物でした.
一時間(登録に必要な時間)くらい経ってセットを持って新大阪へ行き,新幹線の中でルータのほうをセットアップ完了.確かに,使える.ショップのお兄さんはうそを言っていない.ホテルでも快適に使えた.と,気になるのは例の「機器」.使ってみようかという好奇心がむくむくと頭を上げてきた.
iPod touchの箱を開けて説明書を読んでみようとしたら,あれ?これって説明書っていえるの?こんなことができる,あんなこともできるって書いてあるだけ.詳細な説明はネットに接続すれば見ることができるようになっていた.ここで,ふと反省してしまった.
反省ということでもないだろうが,オジサンくらいになると取扱説明書だのマニュアルだのにうるさくなる傾向にあるように感じてしまった.そういえば,オジサンが若いころはマニュアルなどほとんど見ずに平気で使っていた.ハードでもソフトでも.それで,壊れたこともない.超困ったらマニュアル開いてみらばええやんか.最終手段は人に聞け!ところが,いつの間にか詳細なマニュアルや取扱説明書を見ようとしてる自分がいる.
しばらくiPod touchの説明書を(ネットに接続して)読んでみたら,詳細なマニュアルは要らないことに気付いた.「こりゃ,やってみりゃええやんか」の世界で,しぼみかけていた好奇心が膨らみ始めた自分に気付く.今はかなり無茶に使っているような気がする.
学生さんは携帯電話などうまく使いこなす(実は,オジサン,iPod touchのパネルのキーボード(というのかなぁ)に慣れてきたところです.)割には,勉強では基本的な知識を得てそれらを連結させながら発展させたり新たな知識を自分で得ようとしたりしないような傾向にあるのでは?「この問題の解くためにはどうするのですか?」.オジサンのほうも,「「この問題」の解き方はねっ」て,わざと「この問題」を強調することにした.つまり,解き方の詳細なマニュアルを提示してあげますよ.くどくど説明(トシのせいかも?)してもどうせ無駄なことはわかっている.携帯電話を使いこなすように勉強をさくさくこなしてほしいですね.マニュアルなしに.
大学は予備校じゃないですよ.ほんとは,しっかり,予備校化しているかも.なんの予備校なんだろう.社会のための予備校とは思えないですが.
7.無題
アンケート回収率100%を目指すのはいいけど,アンケート回収窓口の方に多大な負担をかけるのはいかがなものでしょうか.アンケートに協力する気がなくても,回収窓口の方にかかる迷惑だけを考えて協力(?)したのは私だけだろうか.
別件ですが,趣旨説明や背景説明なしにとるアンケートに意味があるのだろうか.
回収率100%に意味があるわけではないし,ただ取ればいいというものでもないように思ってしまう.回収率100%のアンケートって,回収窓口の方がそうとう苦労しておられるでしょう.答える側としては肝に銘じなければ.アンケートを取る側の方も・・・
6.習慣
5.なぞの言葉
4.アリガトウ
3月23日,卒業・修了式.夕方から追い出しコンパ.その際,学生さんたちが花束を贈ってくれた.この業界に長くいるが,花束を贈ってくれたのは初めてのことなので,さすがにうれしかった.よい教員とはいえない私ごときに本当にアリガトウ.花束の中のヤマブキがしおれていたので,帰宅後浴槽に水をためてそのままを水につけておいた.元気になりました.今は花瓶の中で元気です.(後日記:さすがに二週間くらいが限度でした)
機械から航空宇宙へ移ってきてしばらくして始めた研究が空気膜構造.建築のほうでは空気膜構造の研究が長く行われているが,航空宇宙関係ではインフレータブル構造という形で研究が進んでいる.その間,多くの学生が研究に取り組んできたが,なかなか報いることができなかった.長い間の研究がそれなりに実を結び始めたのが昨年度から今年度.長い間取り組んでくれた学生さんの成果がある形で実を結んだ.本当にアリガトウ.これからもがんばるので,応援してほしい.
インフレータブル構造の研究をするにあたり,ある企業の方々に大変お世話になっている.この方々との出会いがなかったら途中で挫折していたかもしれない.本当にアリガトウございます.これからも,お邪魔でなければ,よろしくお願いいたします.
いつも思うのですが,私のごとき怪しげなただの中年オヤジがなんとかやっているのは学生さんや企業の方々の支援のおかげ.ありがたいことです.私自身欲がないつもりなので,得られた成果はすべて学生さんのものであり,支援していただいている企業のかたがたのもの.空気膜構造関係以外でもいろいろな方々にお世話になっております.この場を借りて感謝します.
思い出したのですが,学生さんの声として何度か聞こえてきたことは「僕らの研究はどうせ先生の業績になるんでしょ?」.この声を聞いてさびしくなったことを覚えています.この声はうちの学生さん自身の言葉とは思えないのです.私は常に学生さんには,学会に入って自分の研究成果をしゃべるとともに,(博士前期課程の)学生さんが主著者になった形で論文誌への投稿を呼びかけてきました.たしかに,おっしゃるように私の業績につながるのですが,それだけではないのですよ.自分がやったことがきちんと出版され,幅広い人の目に触れる機会が与えられることはとても大きな喜びです.たとえ,卒業後の進路が私がいる業界とは無関係であっても,です.正直に言えば,私は何も望みません.業績が増えたところで私には関係ありません(私を評価して下さる方々にも感謝しなければ).が,ただ一つ,私が望むのはこの喜びを学生さんと共有したいこと.そして,学生さんたちが私を支えてくれているということを常に実感していたいこと.どうか,誤解しないでください.
3.オジサンの愚痴
私の研究室は数値解析が主体です.数式をコンピューターで処理可能なようにプログラミングして計算します.数値計算だけでは面白くないので,実際に実験を行って数値計算の結果を検証したりしています.
センサーや計測器はコンピュータに比べてかなり高価でデリケート.その計測器やセンサーを壊されたのには驚いた.古い直流電源のコンデンサーが破裂して電源が壊れるのはいたしかたないとして,コードの接続ミスでブレーカーをおとしたり,センサーを壊したり.
コードの接続ミスはさすがにかんべんして.計測器は,本体からAC100Vのコードが出ているタイプではなく,AC電源用コードをビス止めするタイプ.短絡されている端子にうっかり電源コードを接続し,通電した.結果は明らかで,一瞬でショート.ブレーカーがおちて,研究室の電源がすべてダウン.まあ,不幸中の幸いは,電源が落ちた部屋が一つだったこと,計測器自体には何の影響もなかったこと,PCのHDDも大丈夫だったこと.
計測器にコードを接続するには,マニュアルなどに目を通すよね,フツー.オジサンくらい老獪(?)になると機器を見ただけで大雑把な接続は理解できますが,おのれは100年早い.さすがに中ギレしました.頼むから,マニュアルくらい読んでくださいね.特に,電源をどの端子に接続するかくらいのことは確認してね.センサーの出力部と入力部を間違えたくらいならセンサーは何にもしてくれない,おかしいなぁ程度ですみます.センサーの出力部に電源を接続したらもっとえらいことになります.センサーはぶっ壊れるし,ブレーカーはダウンするし.この場合は中ギレくらいではすまないと覚悟しておいてね.
続編として,学生さんの部屋の模様替えを行っているとき,衝立を倒してしまったとのこと.衝立の上半分がガラス張りのやつで,ガラスが飛び散ったのは想像通り.幸い誰も怪我をしなかったのでよかったが,これも勘弁してね.
2.遠い世界に
「遠い世界に旅に出ようか それとも赤い風船に乗って 雲の上を歩いてみようか ・・・」懐かしい唄が聞こえてきた.学生とゼミをやっているとき,研究室のFMラジオから.
いまから?十?年ほど前,私がまだ中学生のころ,「五つの赤い風船」というフォークグループの曲だが,FMラジオでは若い女性歌手がゆっくりしたペースで歌っていた(学生さんにその歌手の名前を聞いたが,忘れてしまった.すみません).とにかく懐かしい.
同グループは,確か,四名のグループ.リーダーは西岡たかし氏,女性ヴォーカルは藤原秀子さん(だったかなあ).そういえば,当時は,岡林信康氏の「山谷ブルース」やフォーククルセダースの「帰ってきたヨッパライ」,高石ともや氏の「受験生ブルース」などがあったような.
これらの曲は,当時,深夜ラジオなどでかかっていたようだが,(今でも)あまり勉強しない私は10時ごろになると寝てしまったので,ラジオで聞いた記憶がない.とはいえ,何らかの形で知ったのだろう.今でも,LPレコードを持っている.
深夜ラジオで思い出したが,独身寮にいたころ,テレビがなかったので,寮へ戻るとラジオをつけるのが習慣になった.あるとき,軽快な前奏に続いて,「真理子のへーやへー 電話をかーけてー ・・・」.お!こりゃ!何じゃ!これが中島みゆきさんの曲との出会いだった.
中島みゆきさんのファンの皆様には悪いのだが,「私はこれでファンになりました」.「悪女」という曲.奇妙なことに,歌詞の情景が浮かんでくるのだ.その情景はきれい事ではない.日常どこにでもありそうで,妙にどろどろしてそのくせさらっとしている.「悪女」という曲名が与える印象とはずいぶん違っていた.
中島みゆきさんのネタついでにもう一つ.「夜会」に行きたいとずっと思っていたところ,大阪で「夜会」が開催されるとのこと.早速ネットで応募した.「夜会」はたいそうな人気でチケットがすぐに完売になるのであかんやろなぁと思っていた.ところが,当選(というのかなぁ?).楽しんできました.
1.おじさんのコンピュータ格闘記 自宅で使っていたPCがついにダウン。OSは評判があまりよくないWindows Meでした。自宅で一時間仕事をしているうちに十回くらいフリーズするようになった。もうたまらん。
そこで、マザーボード、CPU、メモリーとケースを買ってきて、格闘開始。
まず、PCが何とか動くうちに、PCIスロットにささっているLANカードのデバイスドライバーをダウンロード。次に、CD-R/RW、DVD-R/RWなどのデバイスドライバーも念のためダウンロード。その後、解体を開始し、ほぼバラバラに分解した。残ったのはPCのケース、マザーボード、使えないカード、CPU、PC-100仕様のメモリー。
マザーボードにCPU、メモリーを取り付けて新しいケースに収めてビスで固定。HDD、CD-R/RW、DVD-R/RWも接続。前のCPUの上に取り付けられていた冷却用ファンをはずしてシャーシーファンに転用することにした(電源用のリード線が短かったので、後日継ぎ足したが)。FDドライブも当然利用(カードスロットが必要だったため、後日、FDとカードスロットが一体になったものに変更。マザーボード上にあるUSBコネクタが役立った)。ケーブルをすべて接続。
電源ON。BIOSの設定後、OSの起動。Graphic Accelaratorのドライバが組み込まれていないので、VGAモードで立ち上がる。その後、マザーボード付属のドライバの組み込み/必要なユーティリティのインストール後、画面モードの設定などを行った。これで、ほぼ完全にWindows Meが起動。インストールされているアプリケーションの動作を確認した。
ここで気づいたことだが、CPUのパワーがアップしたにもかかわらずあまり早くなった印象を受けない。これは恐らく、Windows Meが重いためだと考えられた。ただし、フリーズはしなくなった。ありがたいことに、リセットスイッチがついていること。これは楽チン。前のPCはフリーズすると電源スイッチを5秒間くらい押しつづけて強制的に電源を落とし、また立ち上げるというものだったので、とてもありがたい。
一週間くらいそのまま使っていたが、どうも重いので、マザーボードなどを購入した際に一緒に買ってきたWindows 2000に切り替えることにした。切り替えはすんなり成功した。今度は十分に早くなった。ただ、ネットに接続できなくなってしまったので、翌日プロバイダーのホームページからネット設定用のソフトをダウンロードして設定を完了した(ダウンロードは大学のPCで行いました。すみません)。
前のPCで使用していたデバイスドライバーのいくつかは使用不可になり、アプリケーションもいくつか動作しなくなった。この点はupgrade.txtに残してくれているので助かった。使えなくなったアプリを削除し、再度インストールを行った。
ついでに、TV/FMチューナーを入れることにした。BREZZA(OS:Windows 95)という東芝が作っていたPCに入っていてまったく使っていなかった。これを入れることにした。まず、BREZZAに組み込まれているデバイスドライバをメモし、BREZZA側のドライバを削除してハードを抜き取った。必要なデバイスドライバーをインターネットで検索。そこには、同チューナーをWindows NTで使うための方法が書かれていて、ドライバの供給元にリンクが張られていた。まだ生きていた。そこから必要なドライバと関連アプリをダウンロードした。ドライバを解凍したあと、チューナーをPCIスロットに差込み、配線を完了してPCを起動。ドライバをインストールし、関連ソフトもインストールした。これで完了。TV画像が画面に。